「旅行」での行動をマーケティングに活用する考え方
「3分で勉強できる!スポーツビジネス/マーケティングブログ」では、スポーツビジネスやマーケティングに関連するネタや事例などについて、筆者なりの解釈も加えつつ短時間で読めるような記事を書いています。
読者のみなさまは、よく旅行に行ったりするでしょうか。
旅行に行くと、いつもと違う景色や空気、人と触れ合うことができて日常とは異なる感覚だったりアイデアだったりが浮かび上がってくることもありますよね。
そのような旅行市場ですが、この「非日常性」を利用したマーケティングについて考えてみたいと思います。
旅行には「ブランドスイッチ」のチャンス(orリスク)が潜んでいる
旅行に行く際、日数にもよりますがある程度まとまった荷物を持っていきますよね。一方で、様々な場所に出かけるので荷物を最低限にしておきたい、という思いもあるでしょう。
そうなると、「普段は使っていても旅行に持っていかないもの」が出てくるわけですが、たとえばホテルや旅館に準備があって自分で持っていかなくても代替できるものとしては
・歯磨きセット(ブラシ、歯磨き粉など)
・お風呂セット(シャンプー・リンス・ボディーソープ・タオルなど)
・美容関係
などがあったりすると思います。
これらは日常のなかでは「このブランドを使う」と意識的/無意識的に頭のなかにあり、日常のなかで「ブランドスイッチ」が起こる可能性は低いでしょう。
必需品でブランドも決まっている一方、その状況が覆りそうになるのが「旅行」という非日常な環境と考えることができるのでは、というのが本記事の趣旨です。
チャンスが転がっている一方、現状は・・・
私もそこまで頻繁に旅行に行くわけではないですが、ホテルや旅館のいわゆる「アメニティ」は「試供品」のようなものはなく、あたりさわりない物が置いてあるイメージです。もちろん、コスト面の問題もあるでしょうが、ホテル側の「コスト」という考え方ではなく、メーカー側がその潜在的なチャンスを捉え、ホテル・旅館側にコストを払ってでも使ってもらうくらいでも十分に費用対効果は出るのではないかなーと思います。
人口も減少しているなか、特に消費財分野においては「決まったパイを奪い合う」という性質がまだまだ大きいでしょう。一方、日常のなかで使う消費財ではいくらメーカーが店頭でアピールしても「ブランドスイッチ」が起きにくいのが現実です。
戦場を「売る場所」から少し変えて、「ブランドスイッチ」の可能性を探るのも一案、というお話でした。